大人でも楽しめるライトノベルを紹介します。

ライトノベルの線引がどのあたりになるのか?

ライトノベルの定義が、私にはよくわからないのです・・・分類のベースはレーベルにあるのは間違いないのでしょうが、単純にレーベルだけで分けてしまうのもどうかと思ったりします。

例えば、

西尾維新の「化物語」シリーズや「忘却探偵」シリーズ
三上 延「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズ
太田紫織「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」シリーズ

は、ライトノベルと言ってしまっていいのか・・・

(対して「狼と香辛料」は完全にライトノベルジャンルにカテゴライズされているのですが、一般的なファンタジー小説に分類してもいいんじゃないかと思ったりもします。)

私的には、このあたりの作品はあえてライトノベルの範疇に含まなくてもいいと考えています。ただ、「化物語」に関しては微妙なところです。登場人物の女性(少女)比率が極端に高く主人公との関わり方もラブコメよりな表現がところどころ見受けられるます。が・・・西尾維新の作家性を考えるとライトノベルには含まなくてもいいのではないかと。なので今回紹介する作品は、これらの作品よりよりライトノベルよりの作品からチョイスしています。

「大人でも楽しめるライトノベルを紹介します。」

とタイトルに書きましたが、大人なら誰でも楽しめるわけではありませんよ。そのあたりは、勘違いのないようにお気をつけください。あと、もともと読書をしない方は、そもそも無理ですからね。

エンターテイメントな小説が好きで、コミックも抵抗なくたのしめる。そんな方なら試しに読まれてもいいんじゃないか、まだラノベというジャンルの作品を読んだことがないならもしかしたら、楽しく読めるんじゃないかな?というのりでの紹介ですから。

いちおう、個人的に続編が出ると必ず購入して読んでいる作品ばかりです。(ということであくまでも私の個人的な好みなだけなのです。)

が・・・下の方に本の表紙を表示しているのを見ていただければわかるとは思いますが、私にはこれらの本を本屋さんで堂々と購入して読む勇気はありません。おそらくですが、コミックを買うより恥ずかしいはずです。なので、まっとうな大人の方は電子書籍でダウンロードして読まれることをおすすめします。スマホやタブレットなら大概がアプリで読めますから。ちなみに私はiPhoneで読んでいます。

大人でも楽しめるライトノベルおすすめ10選

「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」

渡航:著

タイトル通りの高校生活を描いたラブコメ。ではあるが、ひねくれて色々とこじらせ気味な主人公や登場人物が織りなす物語は、主人公の斜め下を行く行動で残念な展開にはなるもの最終的にはなんとかかんとかまとめながら奉仕部の依頼をこなす姿に共感と好感を覚えてしまっているのです。主人公がもてもてでないのもいい。(どちらかと言うと嫌われキャラ)それに主な登場人物の名前が千葉の地名に由来しているのもおもしろい。由比ヶ浜結衣とか戸塚彩加とか川崎沙希とかゴロも良かったり。

「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っている」

大森藤ノ:著

ダンジョンを探索する冒険者の物語。主人公ベルの成長物語。シンプルにストーリーが面白いのです。登場人物が多くそれぞれに魅力的な個性を与えうまくストーリーに絡ませながら物語を紡いでいく作者の手腕は見事です。物語の性質上戦闘シーンが描かれることが多いのですが、戦闘シーンの表現も秀逸で飽きさせられません。早く続きが読みたいと思える作品です。

「冴えない彼女の育て方」

丸戸史明:著

この中では、一番ラブコメらしい典型的なライトノベル作品ですね。同人ゲームを作る同人サークルのお話。主人公は、奥手ながら登場する少女たちからはモテモテです。何がおもしろいかというと同人ゲームの制作現場やオタクやコミケなど興味深い題材で、登場人物の小説や絵やゲーム制作などに真摯に打ち込む姿に好感を覚えます。

「ノーゲーム・ノーライフ」

榎宮祐:著

天才的ゲームオタクの兄妹が、ゲームに支配された異世界に転送されるファンタジー。異世界に属する十六種族をまとめあげ異世界の頂点に君臨する神にゲームを挑むべく奮闘する物語。典型的なライトノベルではあるが、全てはゲームで世界を支配するという世界観がおもしろい。チート的強さの兄妹だから負けることはなくかならず勝つことはわかっているのであるが、どんなゲームに挑んでどんな勝ち方をするのかのストーリーを追っていくのがほかにはない楽しさを与えてくれます。獣耳やエルフなど可愛らしいキャラクターが沢山登場するので、ぜひともアニメの続きが見たい作品ですね。

「灰と幻想のグリムガル」

十文字青:著

異世界転生、冒険ファンタジー。あぶれた者たちが集まった義勇兵のパーティが、生きるために手探りで冒険を始め、苦難を乗り越えながら成長していく物語。義勇兵として過酷な世界を生き抜くなかで、大切な仲間を失い苦悩しながらも、新たな出会いや仲間の協力でなんとか一つ一つを乗り切りながら少しづつ成長を遂げていく。そんな悩み苦しみひたむきな主人公たちの姿になんか共感を覚える作品です。

「ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン」

宇野朴人:著

三国志的戦記物ライトノベルです。諸葛孔明ばりの天才的頭脳を持った戦略家の主人公が国(皇女)を守るために他国と戦う物語。やっとライフルや飛行船が戦場に登場するレベルの戦いが繰り広げられる時代でありながら、精霊と呼ばれる火・水・風を自在に操れるパートナーを携えている不思議な世界。12巻でこの世界の成りたちが明かされ、世界観が確定しました。個人的にはこういった戦記物も好みなのです。

「狼と香辛料」

支倉凍砂:著

この中では、唯一完結している物語です。中世ヨーロッパの世界観で人と精霊(動物の化身)たちが共存している世界。そこで行商で各地をめぐる主人公ロレンスと旅の途中で巡り合った少女の姿をした狼の化身ホロの織りなすものがたり。テーマはロレンスとホロが愛を深める物語ながら、貨幣や価値といった経済的な力のやり取りのエピソードが主題のストーリーはライトノベルでは味わえない面白さです。

「狼と羊皮紙」

支倉凍砂:著

「狼と香辛料」の続編的作品。ロレンスとホロと共に旅をしたコルと二人の子供ミューリが旅をする物語。コルは聖職者を目指して旅に出る。コルを慕うミューリは荷物に紛れてコルの旅に付いていくことに。二人は宗教にまつわるトラブルに巻き込まれていくことになる。

「六花の勇者」

山形石雄:著

復活せんとする魔神を打ち倒すべく選ばれた6人の勇者が結集して魔神に挑む王道ファンタジー。しかし集まった勇者は7人で偽物が混じっているという展開。6人で力を合わせないと魔神を倒せないのに、誰が偽物なのか疑心暗鬼になっていく。偽物を暴くための駆け引きやバトルがおもしろい。ただ、2年以上続きが出ていない。完結するのか?がちょっと心配。

「オーバーロード」

丸山くがね:著

この作品は、電子書籍版は発売されておらず、単行本では12巻まで発売されている。一冊がかなり分厚く新刊書に匹敵するサイズ。「小説家になろう」のウェブ小説として発表され、途中まではウェブ版で読むことができる。ウェブ版の続きを読みたいが分厚い本を購入する気にならず、電子書籍での発売を切に希望する作品である。(追記;電子書籍版、発売されました。ちなみに全巻購入済みです。)

フルダイブオンラインゲームのサービス終了の時をオンラインゲーム内で迎えた主人公が、キャラクターの能力を備えたまま、オンラインゲームをなぞった異世界に転送される。自陣のナザリック地下大墳墓ではNPC達も主人公のモモンガを神として崇め、その勢力はゲーム内と同様の力を秘めている。ナザリック地下大墳墓外の世界は人間や亜人達が暮らす世界ながら、モモンガたちの力には全く及ばない。モモンガはアインズとしてこの世界を征服すべく動き出す。