「428〜封鎖された渋谷で〜」やっぱりいいですねェ〜
2008年のWii以来2回目のプレイですが、なかなか楽しませてもらっています。
さすがに10年前に一度遊んだだけなので登場人物やストーリーなどなんとなく程度にしか覚えていません。1時間毎に5人の主人公のストーリーが並行して進んでいくというのもすっかり忘れていました。当時はやっていた海外ドラマの「24」を意識して作られたらしいのですが、今遊んでも斬新でこの作品に続く続編が作られていないのが不思議です。
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このストーリー展開を可能にしたのが「ザッピングシステム」と「KeepOut」です。一人の1時間のストーリーを終えると「to be contenue」となり、全員のストーリーが終了すると次回予告的な映像と音楽が流れ次の一時間にストーリーが進んでいきます。
普通に進めていくとほぼ「Bad End」となり、他の主人公のストーリーを進めてそこで適切な行動を選択することで「Bad End」を回避して進むことが可能となります。その選択肢が一つとは限らず複数の主人公の行動が影響していることもあり結構複雑なパズル的要素を有しています。
「Keep Out」になった場合は、他の主人公のストーリーのキーワードから「Jamp」することで「Keep Out」を解除してストーリーを進められるようになります。
このように1時間のストーリーを進めるためには、各主人公のストーリーをこまめに行き来(ザッピング)しながら同時並行的に進めていく必要があるのです。
5人の主人公が渋谷という街でそれぞれの行動が交差しあい複雑に絡み合うストーリー(このあたりが続編が作られない理由かも?ね)であるものの、1時間という区切られた時間でストーリーを追うことで複雑になりがちな物語をスピード感のあるわかりやすいものにしています。
それに役者さんが演じる実写と言うのも大きな特徴ですね。渋谷のロケで12万枚もの写真を撮影したとか・・・ほとんどが知らない役者さんですが、みなさん個性的で表情豊かないい味を出されています。立ち絵とどちらが編集大変なんでしょうか?これはこれで面白いと思うのですが、他に有名な実写作品がないのはなにかと苦労が多いということなのでしょう。
最近、ノベル系のアドベンチャーゲームをよく遊んでいるのですがこの作品ほど動きのあるノベルゲームはまずありませんね。一人の主人公の選択した行動がある登場人物の行動に影響を及ぼしてその登場人物がとる行動によって他の主人公の行動に変化が生じる。かなり複雑に絡み合ったストーリー展開で本当によく考えられていると感心しながらプレイしています。「Bad End」となった時その「Bad End」を回避するためのヒントを見ることができるのですが、ヒントを見ないでストーリーを進めるのは私には無理かもしれません。一つの選択肢を選び直すだけならそれほど難しくないのですが、影響を及ぼす選択肢が複数ある場合はヒントを見ずに見つけ出すにはかなり手間取ることでしょう。
ストーリーは、渋谷で起きる国際テロ組織による細菌テロに関わるある一日の人間模様を詳細に描いた物語となっています。ドラマ「24」ばりのハラハラさせられるストーリー展開と複雑に絡み合った人間模様がシリアスかつコミカルに描かれています。こういったノベルゲームは好き嫌いがハッキリと分かれるのでみんなが楽しめるとは言い切れませんが、ノベルゲームを遊ぶのが苦にならない方や好きな方には間違いなくおすすめできる、ぜひ遊んでほしいゲームの一つです。