Amazon Prime Video で観た「BOSCH」がなかなかおもしろかったので、次に見るものを探していたところ目に止まったのが「thegoodwife」でした。ちょっと前に常盤貴子主演のテレビドラマ「グッド・ワイフ」が放送されそこそこ楽しく観ていたのですが、原作がアメリカのドラマ「thegoodwife」のリメイクということだったのを思い出し興味を持ったのです。
普通の主婦として１３年間過ごしてきた（とはいえロースクール首席卒業で２年間弁護士として活動していた）アリシアは、セックススキャンダルと汚職疑惑で刑務所に入ることになった州検事の夫ピーターを支え二人の子供を養う必要にかられ弁護士に復帰しようと就職活動を始める。
しかしリーマンショックによる不況で就職難の上、夫のスキャンダルの風評もあり厳しい就職活動が続いていた。そんな時、ロースクールの同期であるウィルと再開する。ウィルは、法律事務所の経営者として成功していて、アリシアの事情を知り自分の事務所でアソシエイトとしての働き口を紹介する。
ウィルの事務所「ロックハート＆ガードナー」で働くことのなったアリシアであったが、しばらくして同期のケリーと競わされていて６ヶ月の評価でいずれか一人が正式採用となると知る・・・
といった流れでドラマがスタートする。当初は、アリシアとケリーの事務所での生き残りを掛けた戦いがメインで１３年のブランクから復帰した新人アソシエイトが一人前の弁護士として成長していく姿がえがかれます。
なんと行っても法廷での駆け引きの描写が秀逸なのです。法律の正当な運用内であれば平気で相手を欺き、駆け引きでやり込める、アメリカの契約至上主義の非常な法廷での臨場感あるやり取りが本当に面白い。
敵対する検察や弁護士、判事だけでなく依頼人たちも一癖二癖ある個性豊かなキャラクター揃いで常に正義であろうとするアリシアを悩ませ追い詰めます。味方であるはずの事務所内でも権力争いや出世競争による足の引っ張りあいが常で、そんな荒波に揉まれながら強い女性へと成長していくアリシアの生き様から目を話せなくなっていくのです。
政治家の妻・夫に浮気をされた妻・汚職政治家の妻・二人の子供の母・主婦から転身して成功した弁護士など様々な目で世間から見られる一人の女性としてそして一人の女としてどのように折り合いをつけるのか？
法廷、政治、大人の恋愛と見どころ満載なドラマになっています。
ウィル、ダイアン、ケリー、カリンダは、基本味方で理解し合える関係であるものの、考え方の違いや勘違いなどによるすれ違いで敵対する関係になることもしばしばあります。基本敵対関係にあるデヴィッド・リーやルイス・ケニングも常に敵対しているわけではなく協力関係になることも。
ピーターとウィルとの関係で心揺れる女性としてのアリシア。二人の子供の母として家庭を守り夫を支える妻としてのアリシア。この間で常に揺れながらピーターとウィルの関係に悩み続けるアリシアの葛藤。
レギュラーキャラクターは、絶対的な悪人としては描かれず、ユーモアのあるどこか憎めないキャラクターばかりなのです。
シーズン５では、想像もしていなかったキャラクターの退場が衝撃でした。おそらく俳優さんの事情で出演できなくなったようことなのでしょうが、ストーリー進行にかなり影響が出たのでは？なんて思わされました。
法廷、政治、恋愛と様々な人間関係を濃密に描いたドラマで、シーズンを追うごとに面白くなっていきイッキ見必死のドラマです。なのでここ数日寝不足が続きます。
ワタシ的には、今まで見た海外ドラマの中でトップクラスの面白さです。シーズン７で完結させているのも引っ張りすぎずちょうどいい感じです。あとから知ったのですがエミー賞を数回受賞している作品のようで、面白いと思うのも当然ですね。
それに、ルイス・ケニングをマイケル・J・フォックスが演じているのにも驚きました。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」以来ということはありませんが、三十数年ぶりに観る演技で病気のこともありなんか嬉しく感じさせられました。
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