そろそろ「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」PS4の紹介をしてみましょうか。

3月22日金曜日の発売以来3週間。何度心を折られ投げ出しそうになったことでしょう。

それでもなんとか2度目の葦名城の攻略までこぎつけま、なんとか終盤戦までたどり着きました。ここまでくればなんとか「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」をクリアしたいものです。

でも、まだまだ厳しい道程が続きます。

「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」

発売10日ほどで200万本超え。これはすごいですね♪よく売れています。

時代背景・舞台・物語

戦国時代末期、滅びに至ろうとしている「葦名の国」を舞台にする物語。

内府(徳川?)の勢力に押され力を失いつつある「葦名の国」の再興を目指す当主・葦名弦一郎は、龍胤(りゅういん)と呼ばれる特殊な力に最後の望みを託そうとしていた。葦名の末裔として生まれながら龍胤の力を持つ御子として特殊な環境で育った九郎は、平田家に養子に出され天涯孤独ながら忠臣の狼(忍び)にだけ心をひらいている。

葦名弦一郎は龍胤の力を得るために、御子を攫うべく平田家を襲撃する。遅れながらも平田家に駆けつけた狼は御子を取り返そうと奮闘するも討たれ右腕を失う。数年後、謎の仏師によって右手に忍義手を装着され龍胤の力を持つ隻狼として復活した狼は、忠臣を誓う御子が葦名城に幽閉されていることを知り一人で救出に向かうのであった。

という感じのストーリーの背景があり、葦名城下の「金剛山 仙峯寺」では、密かに龍胤の力による不死を求め独自の研究を続けていて、変若(おち)の御子とよばれる異能者を生み出し、ムカデのような蟲が寄生し凶暴化した猿などの怪物もいたりと、特殊な能力を持つ忍者や侍・武僧だけでなく鬼や巨大な猿などの妖怪の類と戦い撃破してゲームを進めて行くことになる。

DARK SOULSシリーズは、物語を全面に打ち出さないふわっとした感じで私もどんなストーリーでゲームが進んでいるのか今ひとつ理解できていませんでした。しかし、今回の「SEKIRO」では忠臣を誓う御子を救出するために葦名城に赴く忍びである隻狼ほか登場人物の設定や時代背景など細かな物語の設定が明確に語られているのが特徴と言えます。

ゲームシステム

DARK SOULSシリーズのフロム・ソフトウェアの最新アクションアドベンチャーゲームで、DARK SOULSシリーズのゲームシステムを踏襲しています。ステージ毎に中ボスとラスボスが配置され、ラスボスを倒せばステージクリアとなり次のステージに向かうことになります。ステージ途中に配置されている敵も非常に強く油断するとあっという間にやられてしまうことから死にゲーと呼ばれているアクションゲームです。

マップ・ステージ

複数のステージは複雑に繋がり合っていて、クリアするステージの順番はプレイヤー次第でステージの中ボスやラスボスを倒すことなく別のステージに行くことも可能です。(重要ポイントなどではボスを倒さないと進めないステージもありますが)

ステージの移動は、忍者という設定からも普通の通路だけでなく、屋根伝いに進んだり、水路を泳いだり、床下にもぐったり、崖伝いに谷を降りたりと平面ではなく上下につながる複雑なマップ構成になっています。

戦闘システム

◎体力と体幹

「体力」(HP)と「体幹」があり、体幹は本作品独自の設定でDARK SOULSシリーズでのスタミナに変わる新しい概念となっています。スタミナ設定がないのでいくらでもダッシュで走り回れたり、武器を振り回せたりします。「体幹」は戦闘時に武器などで攻撃を受けた際に削られひるんだり動けなくなったりするゲージで、「体幹」を削ることで体力が十分にあっても体幹ゲージがマックスに至ると敵は動けなくなりトドメ攻撃が可能になります。

◎忍殺

「体幹」を削りゲージがマックスになると「忍殺」と言う一撃必殺の攻撃を入れることができます。「忍殺」は、敵に気づかれず背後から攻撃を入れることでも可能です。中ボスやステージのラスボスは、必ず忍殺でトドメを指す必要があり、「体幹」もしくは「体力」を削ってひるんだところで(赤玉表示される)忍殺を決めます。モブ敵は一回の忍殺で仕留められますが、ボスは仕留めるまでに2〜3回忍殺を決める必要があるのです。

◎弾き

敵の体幹を大きく削るには、敵の攻撃を弾く(DARK SOULSシリーズで言うパリィ)攻撃が有効で、「弾き」が戦闘の肝となっています。DARK SOULSシリーズを経験されている方はよくご存知のことでしょうが、この「弾き」を成功させるには入力のタイミングが非常に難しいのです。ただし、「SEKIRO」の「弾き」は「パリィ」よりはゆるい判定なので少し練習すれば使えるようになるでしょう。L1でガードしながら敵の攻撃のタイミングでL1を再入力することで強力に弾くことができ敵の体幹を大きく削ることができます。「SIKIRO」では「弾き」が上手くできるかできないかで戦闘の勝率が大きく変わってきますし、使えないと戦い抜くことも難しいでしょう。

◎見切り

敵の強力な必殺攻撃に対して、タイミングよく◎の入力をすることで武器を押さえ込み反撃の機会を作ることができます。「弾き」とともにこの「見切り」が強敵に勝利するための必須の技で、うまく使いこなせればかなり楽な戦いができるようになります。

◎回生

龍胤の力を宿す隻狼は、一度死んでも生き返る「回生」の力を持っています。敵にやられ死に至ったあと数秒間、そのまま死ぬか回生して生き返るかを選べることができるのです。仕留めたと思っている敵が背を向けて去ろうとしているところで生き返り背後から忍殺で仕留めるといった戦術も可能です。回生の力は当初は一回ですがストーリーを進めていくともう一回増やすことができます。

◎武器と補助武器

メインの武器は、刀が一本のみ。「弾き」が上手くできればこの刀一本で十分戦えます。補助武器として右手に装着された忍義手があります。忍義手に義手忍具(手裏剣・仕込み傘・斧・爆竹などなど)を仕込むことで攻撃の幅が広がっていきます。当然、義手忍具を仕込むためには素材とお金が必要で揃えば仏師に依頼すれば仕込んでくれます。義手忍具には、鉤縄が仕込まれていて、屋根や木の枝などに引っ掛けて飛び移ることで忍者らしい移動を可能にしてくれます。

レベルアップシステム

「SEKIRO」には、レベルと言う概念がありません。

戦闘能力の強化と体力と回復薬の所持数アップをすることで能力強化をするのです。戦闘能力の強化は、戦闘スキルを覚えることと義手忍具の仕込みになります。敵を倒すとスキルポイントとお金と形代や素材をゲットできます。スキルポイントが一定量貯まるとポイントが確定して1ポイント2ポイントと増えていきます。倒されると(死ぬと)確定していないスキルポイントとお金が半分になります。DARK SOULSシリーズでは死んだ地点に戻れば全部回収できましたがSEKIROでは、回収はなく即半減となります。

◎戦闘スキルの獲得

確定したスキルポイントを消費して、より高い戦闘スキル獲得し戦闘能力を広げて行きます。使えるスキルは一つでいつでも変更は可能です。

◎体力の増強

ボスを倒すと数珠玉を貰えることがあります。他にも宝箱に入っていたり、行商人から購入したりして4つ集めると「体力」をワンポイントアップすることができます。

◎攻撃力の増強

ボスを倒すと「戦いの記憶」が手に入ることがあります。鬼仏で「戦いの記憶」を使うと攻撃力がアップします。

◎回復薬の所持上限アップ

どこかに落ちていたりする「瓢箪の種」をエマに持っていくと「傷薬瓢箪」という回復薬の所持上限を増やすことができます。

◎義手忍具の仕込みと強化

義手忍具のもととなる素材を手に入れると仏師が仕込んでくれます。仕込んだ忍具を使えるようにしたり機能強化を行うためには素材とお金が必要になります。素材は、倒した敵から回収したり、落ちているものを回収したりして集める必要があります。義手忍具を使うためには形代が必要で使う忍具によって形代の必要枚数が変わります。形代の所持上限があり使い切ると義手忍具は使えなくなります。使える忍具は3つでいつでも変更可能です。

その他

◎鬼仏

ステージの始まりや途中のポイントに「鬼仏」と言う休憩ポイントが配置されています。DARK SOULSシリーズでいう「篝火」で、ここで休憩することで体力を回復したり数珠玉やスキルポイントを持っていれば体力増強やスキルアップをすることができます。「鬼仏」間でのファーストトラベルも可能です。

◎荒れ寺

「仏師」がいて、義手忍具の仕込みをしてくれます。素材が手に入れば訪れ、仕込みや忍具の強化をすることができます。戦闘の稽古をつけてくれる「死なずの半兵衛」や「薬師エマ」「情報屋の藤岡」などがいます。忍具が揃うまでは拠点となる場所です。

ゲームプレイ感

DARK SOULSシリーズを超える難しさの死にゲー

巷での評価どおり激ムズです。初見だとあっという間に瞬殺されます。

ゲームを始めた当初は、体幹を削るということがいまいち理解できず、刀を振り回しがちになりザコ敵にもまず勝てません。鉤縄によるワイヤーアクションもなれないうちはもたつき思うように移動もできない状態で、イライラが募るばかりなのです。

勝利のためには「体力」を削るか「体感」を削るか

敵をやっつけるには、「体力」を削る方法と「体幹」を削る方法があります。「体力」は、刀などでの攻撃を当てることで削ることができます。「体幹」は、「弾き」を繰り返すことで削ることができます。体力がなくなれば敵は死に(ボスの場合は忍殺が可能になり)ます。体幹ゲージがマックスになると体力が十分残っていても敵は動けなくなり「忍殺」で仕留めることができるようになります。

DARK SOULSシリーズなら回避して斬るでなんとかなるのですが、「SEKIRO」はそう簡単には行きません。「SEKIRO」での戦いの基本は「ガード」からの「弾き」になります。「弾き」で体幹を削れれば直接攻撃で体力を全く削らなくても「忍殺」でトドメがさせます。「弾き」と「忍殺」だけでザコ敵なら勝てるのです。

勝利の秘訣は「ガード」

なので、はじめのうちは刀を振り回して攻撃するのではなく「ガード」で敵の攻撃を凌ぐ戦略を取りましょう。そして敵の攻撃のタイミングがわかってきたらそれに合わせて「弾き」を試します。成功するとひときわ大きい音でカキーンという気持ちのいい音とともに敵が怯み体幹を削ることができます。「ガード」からの「弾き」という戦い方が理解できれば、「SEKIRO」の面白さが分かりだして戦闘も少しは楽に戦えるようになるでしょう。私はそのあたりの理解が遅くかなり苦労し何度も心折れそうになりました。

ボスの攻撃には決まったパターンや弱点が必ずある

とはいえ、中ボスやステージのラスボスはかなりの強敵で、攻撃パターンをつかめないうちはやられっぱなしです。複雑な動きから当たれば瞬殺されるような攻撃を仕掛けて来ます。複雑な動きで強力な攻撃ではありますが、そこには必ずパターンがあって合間に攻撃可能なタイミングがあるのです。また、有効な攻撃になる忍具があったり何らかの弱点もあったりします。何度も何度も挑んで攻撃パターンを覚えすきを突いて攻撃や弾きを入れて苦労しながら撃破したときの達成感は半端ないものがあり、よし次のボスもがんばって倒してやろうと意気込めるのです。

ボスに勝てない、心折れそうなときは

もし、いくら挑んでも全く歯が立たないなら、DARK SOULSシリーズでもやったようにステージマラソンでザコ敵を狩りまくりポイントとお金と素材を集めて、強力な技と忍具を手に入れることに専念しましょう。体力アップのための数珠玉は原則ボスを倒さないと手に入らないのでその点は結構シビアで、オンライン要素がないので他のプレイヤーやNPCに強力を求めることもできず、自力で地道に攻略していくしかないのです。

それでも、心が折れそうになり投げ出しそうになったときは、投げ出す前に「攻略サイト」や「YOUTUBE」などで攻略動画を見るといいです。難しいアクションゲームのためか他のゲームより多くの攻略動画がアップされていて、ボス戦を撃破するための戦い方を解説してくれています。多分その動画を見てもすぐに勝てるわけではないのですが、勝つための動き方や攻撃方法がわかるので闇雲に挑むより攻略のハードルは下がります。

私自身も何度も「攻略サイト」に助けられていますし、それがなければとっくに投げ出して積みゲーになっていたことでしょう。実際、今も「攻略サイト」で攻略動画を見ながらも「大忍び梟」になかなか勝てずにいます。でももうちょっと♪あと少しで勝てそうなのです。

和の映像美を堪能できる

なんと行っても画像が美しい!城・寺院・渓谷・山村などなど、精細でリアルな映像表現で戦国時代の日本の美しさや力強さを描ききっています。武将たちのリアルな動き、侘び寂びを感じさせる自然の美しさ。海外でウケルのも納得です。

DARK SOULSシリーズから一歩進化したフロム・ソフトウェアの傑作

歯ごたえのある戦闘、複雑につながるマップ、勝てなさそうで試行錯誤すればなんとか勝てる絶妙なバランス、などDARK SOULSシリーズの流れを汲みながら、わかりやすいストーリー背景や登場人物の個性を明確にすることでよりゲームに深みを与える一皮むけた作品に仕上がっています。

DARK SOULSシリーズと大きな違いは、メインの武器は一本の刀のみというところ。それにプレイキャラクターや刀にもレベルアップという概念がありません。戦闘能力は、刀をさばく流儀を覚えていくことで進化させ、的確な技を使って敵に対処できるかどうかも戦闘を左右する要因になります。お金と素材で強化可能な補助武器の義手忍具とともに、ボス戦でどんな流儀と義手忍具で挑むのかといった戦術選択肢が与えられていて、どんな戦術で挑めば撃破可能なのかを試行錯誤する楽しさを与えてくれています。

全プレイヤー共通の一本の刀と義手忍具という少ない選択肢で戦いに挑ませることで、ボス戦への有効な戦術が絞られることになります。結果、有効な攻略方法が絞られ、こんな戦い方をすれば誰でも撃破することができますよと提示することができるようになりました。DARK SOULSシリーズであれば武器が槍や斧や剣など数種類あり、このボスには槍でこのような戦い方をすれば有効であると提示できても、剣を使い慣れたプレイヤーや槍が不得意なプレイヤーは簡単に真似することができなかったりします。でもみんなが刀と義手忍具しか使っていないなら誰でも比較的簡単に同じようなことができるようになるでしょう。このような簡単な攻略情報の共有を前提とすることも考慮され、シリーズ最強といえる激ムズ設定を可能にしたと言えるのではないでしょか。

ということで、強力で攻略に苦戦しそうな設定のボスであったとしても、空きや弱点を作っておいてそこをつく戦い方をすれば勝てるように設定しておけば、いくら挑んでも勝てず心折れそうなプレイヤーに対して戦い方のヒントや戦闘動画を提供することで、再び挑む力や、勝つ喜びを与えることができたりします。現に最強の難しさと言われながら話題となり高評価を得ていて、「SEKIRO」の攻略動画が「YOUTUBE」にあふれ、それを見て楽しんだり攻略の参考にしたりとかなり盛り上がっています。意図していたのかどうかはわかりませんがSNSでの攻略の話題が「SEKIRO」の盛り上がりに一役買っていることは間違いありません。

それに、オンラインで仲間に助けてもらったり、NPCが協力してくれたりといった要素は完全に省かれていて、自分の刀一本で勝ち抜かねばならないというシンプルでわかりやすいゲーム性にと相まって、プレイヤーの心を捉えているのでしょう。