「428」「シュタインズ・ゲート エリート」「シュタインズ・ゲート ゼロ」「ひぐらしのなく頃に奉」「レイジングループ」と最近、けっこうノベルゲームを遊んでいます。「シュタインズ・ゲート 線形拘束のフェノグラム」「死印」はただいま途中放置中。
実は、ノベルゲームだい好きだったんですよね。
なので、Amazonでレビュー評価の高い作品は気になってついつい手を出しがちなのです。(でもラノベ的なベタな恋愛ラブラブものはちょっと苦手なのですが)
で・・・今回気になったのが
ケムコ作品の「最悪なる災厄人間に捧ぐ」です。
最悪なる災厄人間に捧ぐ
注:以下ネタバレあり
あらすじ
ひどいいじめにあい自殺未遂をした豹馬は、気がつくと人間や動物など生き物が見えず話し声が聞こえない体になっていた。他人には豹馬の姿は普通に見えていて豹馬の声も聞こえるが豹馬には周りには誰もいない状態にしか見えない。でも触れることはできるのでむやみに動くと〜なにか〜にぶつかってしまう。見えない〜なにか〜でも文字を書いてくれることでなんとかコミュニケーションがとることができた。
周りはそんな状態を理解できず精神に異常をきたしたと考えられ病院生活をおくることになる。病院には同様の症状の患者が数人いて交流を持つことになった。一人の患者が病室から見える公園に見えないはずの人間の少女がいることを豹馬に伝える。豹馬は病院を抜け出し本当に豹馬に見える少女がいるのか確認するため公園に向かった。
公園にいた少女「クロ」は、豹馬以外には見えない透明人間だという。豹馬には少女の姿が見えて声も聞こえるが、触れることはできない。クロには人の姿も見えて会話も聞こえるが触れることも触れられることできないようだった。
豹馬は公園に店を出しているソフトクリーム店で豆腐ソフトクリームを購入してクロにプレゼントする。人間が見えない豹馬にクロが店員の態度と言葉を伝え二人で協力することでソフトクリームを買うことができたのである。ソフトクリームを食べ終えたクロに豹馬が人間らしい振る舞いをするために協力してほしいと申し出る。ソフトクリームを買えた時のようにクロが豹馬の目と耳になれば普通の人間のように生活できると考えたのだ。
誰にも見てもらえず孤独であったクロにとっても、ただ一人クロの存在を認めてくれる豹馬は必要で無条件に豹馬に協力することを約束するのであった。
世界観
この物語の世界観はかなり複雑で、ストーリーを読み進めながらも本当に正確に理解できているのかよくわからなくなります。簡単に整理すると・・・
神様?の存在
豹馬やクロの生活するB市で、自殺しようとする罪人を透明人間にするという実験している神様的な全知全能の存在がいる。
大きな扉
全知全能の存在が設置した扉
自殺しようとすると大きな扉に遭遇し、扉を開けると死なずに透明人間になってしまう。クロは一番始めにこの扉を開け透明人間になり扉の管理者になった。クロは透明人間になってしまった自分と同じような経験を他の人達がしないように扉を閉めようとするがうまく閉まらずガムテープで開かないようにしたが、完全に閉じることができなかった。
豹馬のような存在
自殺しようとして大きな扉に遭遇したものの、開けることができなかった人(クロがガムテープで固定したため)。ドアに付いているのぞき窓を覗いてしまうと視覚が扉の向こう側へ(透明人間側)行ってしまい、音声管に耳を当てると聴覚が扉の向こう側へ行ってしまう。扉の隙間に腕を差し込むと差し込んだ部分が扉の向こうに行く。豹馬は窓を覗き音声感に耳を当てたので、自分を含め人間や動物の姿が見えず声が聞こえない状態になった。
クロ
完全に扉の向こう側に行ってしまった存在。視覚や聴覚だけでなく身体自体が透明になり全く他人と関わることができない存在。ただし扉の管理者となったクロは大きな扉ののぞき窓と音声管を通して人の姿や会話を確認することができる。視覚と聴覚が透明人間側に行った豹馬は透明人間側いるクロの姿と声は認識できるのである。
他にも幽霊の存在や時間のループなど、複雑な要素が絡み合いお話が進むのですがそのあたりはゲームを遊んで確認してください。
ストーリーは・・・
依存・執着・嫉妬・孤独・虐待・いじめ・・・・・と、かなりの鬱設定です。
8歳の豹馬はひどいいじめ、6歳クロは母親のネグレクトと虐待、となんとも救われない状況から逃れるため自殺未遂をすることで巡り合ったふたり。大きな扉と関わったため自分しか存在しない世界で唯一お互いだけが存在を認識し合える特殊な世界を二人で力を合わせて歩んでいくことになる。
豹馬はクロだけをクロは豹馬だけのために。二人だけの世界で絆を深めどちらか一人がかけるなど考えられない、そんないびつな歪んだ世界で二人は生きている。豹馬が13歳のある日クロが突然倒れてきた電柱の下敷きとなり死んでしまう。それを機に世界は崩壊し滅亡に向かう。5年間の孤独を味わい18歳の誕生日を迎えた時、死んだはずのクロと再会する。そのクロは他の世界からリーダーと名乗るクロに再び豹馬と合うため送り込まれたらしい。
リーダーからこの崩壊した世界の原因は、豹馬に取り付いた幽霊の豹馬に対する妬みによる呪いが原因で豹馬が18歳誕生日に自殺しない限り繰り返さえる呪いの世界だという。この呪いを解くには平行世界に存在する豹馬が全員自殺するか、幽霊自身が呪いを解くしかない。
幽霊は誰なのか?
豹馬は呪いを解いてクロの死を回避できるのか?
豹馬の長い長い戦いが始まる。
感想
まずは、飽きずに最後まで楽しく遊べる作品でした。大当たりとまでは言いませんが、遊んで損はない作品と言えるでしょう。「レイジングループ」ともどもケムコ作品ははずれませんね。プレイ時間はおそらく40時間程度。3000円ほどの価格設定の作品なのですが、フルプライスならどうか?ですが、この値段なら納得でしょう。
設定が複雑で、ループものということで同じような場面の繰り返しが多く設定の説明が冗長ぎみですこしダレる部分もあったりしますがそれを補うのが、5つの平行世界に別れて存在するそれぞれに性格の違うクロたちの可愛さです。
なにせクロがかわいすぎる♪
ケナゲでどこまでも優しく一途。
気持ちが悪いほど豹馬一筋で献身的なクロはやっぱりどこかが壊れている。
でも、やっぱり、可愛い。
鬱展開のストーリーとクロの可愛さがゲームを飽きさせない相乗効果を生み出していますね。
ストーリーのほとんどが豹馬とクロだけの物語なのですが、いろんな性格のクロが登場することで広がりをもたせられていて、いままでにない面白い設定だと感じさせられました。