「三体」SF小説の超話題作を楽しく読むための予備知識


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オーディオブックなのですが、
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「Audible」だと、
三体三部作も聴き放題になっていて、
初月無料なので、今なら実質無料で「三体」が聴けます。

「Audible」超お得ですよ。


今日は、
「三体を楽しく読むための予備知識」
について、書いていきます。

これほどのスケール感が桁違いな小説は他にはないでしょう。
これを読まずしてSFマニアは名乗れませんね。

三体のあらすじ

相対性理論と量子力学から超ひも理論に至る
現代物理学の基礎理論をもとに描かれた壮大な宇宙ファンタジーです。

基礎理論の研究を封じられ科学の飛躍的な発展が望めず、
異星人から常に監視されながらその侵略を待つだけの世界(人類)に未来はあるのか?

第一部 三体

文化大革命時代の中国、
一人の物理学者が宇宙に向けて発した信号から物語が始まります。

現代、物理学の基礎理論研究者が
次々と命を落とす不可思議な事態が起こります。

その原因は、地球から発せられた信号を受信した
「三体」世界(3つの恒星を持つ星系の生命体)が
次元干渉をしかけてきたものでした。

侵略のための布石として万能AI智子により人類を監視し、
物理学の基礎理論研究を封じ科学の発展を妨害していたのです。

三体世界に協力する組織と対抗しようとする人類の攻防が描かれます。
圧巻は、大型タンカーが乗員ごとスライスされる場面です。

第二部 暗黒森林

4世紀後に三体世界からの侵略が迫る中、
智子による監視の目を欺き地球を守るために
考え出されたのが面壁計画です。

図らずも面壁者に選ばれてしまった、
中国人天文学者のルオ・ジーを中心に四人の面壁者が取る方策の
顛末とその結果人類が辿る運命や人間模様が描かれます。

宇宙は「暗黒森林」呼ばれ、
その存在を隠し通し敵対するであろう生命(星系)を葬るという
駆け引きが行われていることが明らかになります。

最終的には、その暗黒森林を利用したルオ・ジーの策略が
三体世界を撃退し、人類を救います。

第三部 死神永生

三体世界を一旦は退けたものの
暗黒森林をめぐる駆け引きは続きます。

ルオ・ジーが初代執剣者(ソードホルダー)になり
三体世界との暗黒森林抑止の役についていました。

執剣者は、万が一三体世界が攻撃を仕掛けてきた場合、
暗黒森林に三体世界の座標を送信する役目を担っているのです。

三体世界は攻撃のチャンスを密かに狙っていました。
それは、2代目執剣者となったチェン・シンがルオ・ジーから
その役目を引き継いだその時だったのです。

さてその結末は・・・

生存の危機に直面する人類

三体三部作では、文化大革命の時代から18906416年までの
途方もない時の流れが描かれます。

第三部の最後に一気に加速します。
これは、光速で移動するという概念が
どういうことのなのかを明らかにしてくれます。

3次元以上の高次元の存在や次元干渉による攻撃など
全く理解の及ばない内容ですが、なんとなくそんな感じ?
ほどの理解でも物語は楽しめるものとなっています。

それは、物語が地球人類の人間模様を
メインに描かれているからでしょう。

三体世界や暗黒森林の脅威に直面した人類がどんな対応をするのか?

それは、想像もつかないスケールで
理解を超える作者の想像力が発揮されています。

そしてそれに翻弄される人たちは、
逃げるのか、闘うのか、諦めるのか。

科学力の差は明らかで、
人類の艦隊が三体が放った物体によって
一瞬にして殲滅される様が描かれています。

そんな明らかな力の差から人類は生き延びられるのか?

三体が示したSFの可能性

SFと呼べる小説を読んだのは、「伊藤計劃」以来です。

SFというジャンルは、すでに衰退したのでは?と思うほど
最近はSF作品のヒット作はありませんでした。(私の知る限りではですが)

そんな中で話題になっていたのがこの「三体」です。

しかも中国発のSFです。本当に面白いのか?
と思いながらも全三部の日本語訳が出たので
早速読んでみることにしました。

ハッキリ言って、予想をはるかに上回る
素晴らしい作品です。

  • 現代中国最大のヒット作
  • アジア人作家として初めてSF最大の賞であるヒューゴー賞を受賞
  • “三体”三部作(『三体』『黒暗森林』『死神永生』)で2100万部以上の売り上げ

など、すでにすごい評価を得ていることからも
本物であることは、間違いありません。

中国からこんなSF超大作が発表されるとは本当に驚きです。

中国発の最先端SFエンターテインメント「三体」三部作。
今読むべき作品です。

冒頭で紹介したAmazonの「Audible」の無料体験で、
オーディオブックで楽しむのもおすすめですよ。

ハードカバーにして5冊。
すごい大作です。一巻ごとにページ数も加速的に増えていきます。
が、読み進める手は止まりません。

私は一気読みしました。ぜひ手にとってみてください。