STEINS;GATE ELITE – Switchは、まさに「アニメで遊べ」

「STEINS;GATE ELITE」  Switch版が届きました。

アニメ素材を使って再構築された「STEINS;GATE ELITE」、かなり楽しみにしていたのです。PS4版も発売されているのですが、Switch版を選んだのは、新作ゲーム「ファミコレADV シュタインズ・ゲート」が初回生産パッケージに封入されているからです。PS4版特典は「STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラム HD」で、これはこれで魅力的ではありますが、すでにVita版を持っているので「ファミコレADV シュタインズ・ゲート」を選ぶのは必然と言えます。

「STEINS;GATE ELITE」を遊び始めての感想は、

〜「STEINS;GATE」とは別物〜   ですね。

構成がまさにアニメでオートモードプレイだと ほんとにアニメを見ている 感じです。

キャラクターデザインは、最近のアニメ版のものになっているので立ち絵のキャラクターとはかなり違います。画面構成もアニメのバランスなので背景画の前に立ち絵がドンと配置された以前のものとは明らかに違い、印象は別のゲームを遊んでいるような感じです。

オートモードではセリフは文字表示されずボイスオンリー(オートモードを解除すると表示される)、文字表示はト書きと心の声で画面下部にシーンのジャマにならない程度の控えめな表示です。立ち絵&背景画のシーンは一切なく静止画はアニメのカットシーンが使われています。「フォーントリガー」システムはそのままですがアニメ的表現の邪魔をすることのない自然な感じで携帯画面が開閉されます。

会話シーンなどカットの使い回しが目につき若干気にはなりますが、工夫をこらして上手く編集されていると思います。

アニメ放映中の「シュタインズゲート0」と比べると、声優さんの表現がみなさん控えめで特に鳳凰院凶真のねちっこさやダルのデブ感がないスマートな声に違和感を感じるかと思います。「STEINS;GATE」の音声をそのまま使っているからでしょうね。スマートなダルの声ははじめのうちだけでだんだん馴染んだものになっていきます。

発売以来10年近く経つ作品なので続編やアニメの収録過程でそれぞれの役柄を追求されて出来上がった現在の表現と初期の頃の表現の違いが感じられてとても面白いと思います。その違和感も遊んでいるうちに次第に感じなくなっていくことでしょう。

ストーリーの流れはエンディングを含めて同じですが、アニメによる画像表現でリッチになった分、文章による説明表現がかなり見直されているように感じます。(厳密に比較していないのでそう感じさせられているだけかもですが)アニメ表現によって立ち絵と比べてかなりスマートな作品(くどさがなくなった?)に仕上がっています。スマートになったとはいえ、真エンディングの最終場面で岡部と紅莉栖が秋葉原の街角で出会うシーンでうるっとさせられるのは変わることなく、この終わり方がなんともいいのです。

「STEINS;GATE」はガッツリとノベルゲームを遊んでいる感じですが、「STEINS;GATE ELITE」はノベルゲームという感じを全く感じさせられません。アニメを見ながらちょっと操作している感覚です。「シュタインズゲート ゼロ」もアニメ化されストーリーもわかりやすく改定した内容でいい感じに仕上がっていました。「STEINS;GATE 0 ELITE」の早期発売にも期待が高まりますね。

Switch版限定おまけの「ファミコレADV シュタインズ・ゲート」はなかなか興味深い仕上がりです。あくまでもおまけなので何度もガッツリと遊べるような内容ではありませんが、30年前にファミコンで「ADV シュタインズ・ゲート」があったならこんな感じなのだろうなと思わせてくれます。Switch版にふさわしい特典といっていいでしょう。

内容的には本編のネタバレがあるので、本編未プレイの方には本編終了後のプレイをおすすめします。