ROBOTICS;NOTES ELITE & DaSH お買い得セットで一気プレイ!大満足♪

「ロボティクス・ノーツ」やっとプレイできました。

Vita版しかなかったので手を出しにくかったのですが、DaSH発売でお買い得セットとしてELITEとのセット版がPS4で出ました。ELITEというのはアニメのシーンを取り入れたり、登場人物を3Dモデリングで表情豊かな表現にしたりとオリジナル版に手を加えて遊びやすくしたバージョンのことで、「STEINS;GATE ELITE」ほどではないですがオリジナル版とはかなり印象の違うプレイ感になっているようです。

私のようにまだ「ロボティクス・ノーツ」を遊んでいない方、もしくは発売当初に遊んでこまかな内容を忘れたまま「DaSH」を遊ぼうとしている方は、お買い得セットで「ELITE」⇒「DaSH」と一気にプレイすることをおすすめします。

ロボティクス・ノーツ エリート

現時点で単体で購入しようとするとAmazonで9500円とお買い得セットを購入するより高い値段になっています。DaSH発売を機に一気に「ロボティクス・ノーツ」を楽しむならお買い得セット一択です。エリートはダウンロード版ではなくちゃんとディスクに入っています。

注意 以下ネタバレあり

ストーリー

種子島の中央種子島高校ロボット研究部(ロボ部)の二人だけの部員瀬乃宮あき穂(アキ)と八汐海翔(カイ)が主人公の物語。ロボ部はあき穂の姉みさ希が9年前に巨大二足歩行ロボットを作るという夢を実現するために創った部活で「実物大ガンヴァレルをつくろうプロジェクト」を完遂すべく歴代部員たちは9年間1体の巨大ロボット(ガンつく1)を完成させるべくコツコツと作り続けて来ている。あき穂はこの姉や歴代部員達の思いを自分が卒業するまでの残り1年で完成させようと奮闘していた。卒業直前の2月に開催される東京万博にガンつく1を出展することが目標なのだ。

幼馴染のアキとカイは、小学生のときに事故に巻き込まれその時の後遺症に苦しんでいた。他人には理解しがたい突然の発作に見舞われる後遺症に対処できるよう二人は常に行動をともにして支え合っている。カイはロボットのことはからっきしであるがそんな事情からアキに付き合ってロボ部に所属しているのだった。アキがロボット制作をしている間カイはポケコンアプリの格ゲー「キルバラ」に興じでいた。キルバラはロボット対戦型の格闘ゲームでカイはランキング5位の実力者なのである。

アキのある行動がロボ部廃部の危機を招き、ロボ部存続にはロボコン優勝という無謀とも言える条件を教頭から突きつけられる。ロボコンとは小型のホビーロボットを操作して戦わせるロボット格闘コンテストなのだが、ロボ部は9年前にみさ希が自作のホビーロボットで初出場初優勝という快挙を果たしていたのだ。その時のロボットがタネガシマシン3で名誉部長としてロボ部部室に飾られていた。ホビーロボットをもっていないロボ部はタネガシマシン3を改造してロボコンに出場することになる。

キルバラの製作者の協力を得てキルバラシステムを搭載したタネガシマシン3改が完成する。カイの操縦するタネガシマシン3改は快進撃を続けコンテストで注目を集めるも決勝で2連覇を果たしているミスター・プレアデスに破れ、ロボ部の廃部が決定するのであった。

しかしロボコンで注目を集めたことがきっかけで、JAXAやスペースアメ社の協力を得られることになりガンつく1の制作は継続できることとなりる。さらに昴・淳和・フラウの3人が新生ロボ部メンバーに加わりガンつく1の完成にはずみがつく。

ロボティクス・ノーツ

時代は2019年〜2020年。(発売が2012年なので近未来が舞台であるが、物語に時代が追いつきまさに今になった。)

タブレット型端末ポケコンが普及し電話やメール・ゲームなどこの端末がコミュニケーションツールとして機能する高度情報化社会。(まさに現在のスマホである。)その端末ににインストールされている「居ル夫。」は、AR(拡張現実)機能を持ちマップと連動したタグでガイド表示させるなどの便利機能で全世界二十億人以上に愛用されている。

ロボティクス・ノーツ
ジオタグ

ある時カイは「居ル夫。」を通してしか見れないAIの少女「アイリ」と出会う。彼女は8年前からカイに接触を試み彼女の補完AIのゲジ姉からも文字化けしたメールを送っていたという。ゲジ姉の導きでカイは「君島レポート」と呼ばれる謎のARアノテーションを発見することに。それは、「居ル夫。」の製作者である天才プログラマー君島コウが残した世界規模の陰謀を告発するレポートであった。

アイリ

システム

タブレット端末のポケコンにインストールされている「ツイポ」「居ル夫。」「マップ」などのアプリを操作することがストーリー展開のトリガーとなります。

「ツイポ」(twitterみたいなもの)に的確な返信を続けるとルート分岐のフラグが立ちます。各登場人物のルートをすべてクリアすればトゥルーエンドに入れるようにります。ツイポへの返信は複数からの選択で、シュタゲのメールほどではないが自分で試行錯誤するには結構な手間がかかります。面倒なら攻略サイトを参照するのが手っ取り早いでしょう。

ツイポ

「居ル夫。」は「君島レポート」のARアノテーションを見つけるために使います。「マップ」から表示されるタグの場所に移動して「居ル夫。」を起動。表示される画像内にあるARアノテーションを探します。小さい電源マークのタグではじめの一個を見つけるにはかなり苦労するでしょう。コツが分かればそれほど難しくはありませんが、面倒な作業なのでこちらも攻略サイトを見るとすぐに解決します。ただ、トロフィーコンプを目指すなら居ル夫。でジオタグを何個見つけたかでトロフィーがもらえたりするので、ジオタグ探しと一緒にするといいかもです。

瀬ノ宮あき穂

スキップ機能があるので分岐探しは基本スキップすればいいのですが、ツイポの確認は任意となっていて(全く確認しなくてもストーリーは進む)返信要の分岐ツイポでスキップが止まることはありません。そのためスキップ時でもシーン展開時は読み込みが入るのでそのときにスキップを止めてツイポを確認する必要があります。「君島レポート」のARアノテーション探しは必須イベントなのでスキップは止まります。こちらは一度見つけたらスキップしてくれれば楽なのですが・・・

評価・感想

種子島という離島の田舎町を舞台に据えた物語ということもあってか登場人物は総じて普通な感じ、際立った個性を見せるのは東京から来たオタク腐女子の神代フラウや謎めいたキャラクターの天王寺綯などのいわゆる都会人です。科学設定も巨大二足歩行ロボットと結構現実的(前作と比べて)で、若干地味感が拭えない設定のようには感じます。そのためもあってかカオへやシュタゲのような鬱展開はほとんどなく、アキの口癖の「元気一発・・・」や「正義は必ず勝つ!」が表すようなストーリーが展開され前作とは違う陽的な明るい物語設定に好感を覚えます。主人公たち高校生の実直で熱い一途な思いが伝わってくる青春群像劇的ストーリーで解りやすく素直に楽しめるました。

ガンつく1

主人公の一人カイの普段の発言からその性格に批判的な意見が多く、Amazonでは他の科学アドベンチャー作品と比べて低い評価が付いていたりします。ただ私個人としては彼の抱える問題を踏まえるとその表向きな言動はそれほど違和感を抱くことはなく、カイの設定はあれで良かったのではないかと思います。前2作品とは若干色合いの違う作品ではありますが、面白さという点では引けを取らない仕上がりの作品です。プレイ時間55~6時間でクリアしました。

ロボティクス・ノーツ DaSH

DaSH(Daru The Super Hacker)と冠する通り、シュタインズゲートに登場するダル(橋田至)を主人公に据えた作品になっています。基本的にダル目線でストーリーが展開していきます。

橋田至 ダル

ストーリー

種子島を舞台にした世界を巻き込む大事件から半年、種子島ではスペースアメ社がスポンサーとなり鉄砲サイドとロボットサイドの2週間に渡る「わざいか鉄砲祭り」で賑わいを見せていた。宇宙飛行士を目指すカイは予備校に通うのため鹿児島で寮生活をしている。アキはアルバイトに励み、ジュンはスペースアメ社に就職してお祭りの準備に追われている。ロボ部は昴とフラウの二人だけになり依然廃部の危機にあった。帰省のためフェリーに乗って種子島へ向かっていたカイは、船上で東京から種子島に旅行に赴いたというダルこと橋田至と知り合う。ダルは天王寺綯を通じてロボ部部員たちとも知り合いになり、まつり後半のロボットサイドのイベント企画に手を貸すことになる。まつり初日に半年前の事件の首謀者で滅びたはずの君島コウが復活し再び世界を巻き込む陰謀を始動すると宣言するのであった。ダルが率いる元現ロボ部部員たちが君島コウの野望阻止に再び挑む!

ロボティクス・ノーツ DaSH

システム

エリート同様、ポケコン操作がルート分岐のトリガーとなっています。DaSHではツイポではなく「マップ」に表示されるタグで場所を移動する順番の組み合わせでフラグがたつ事になり、各登場人物のルートをすべてクリアするとエンディングルートが開放されます。「居ル夫。」でARアノテーションを見つけるイベントも健在です。今作のルート分岐フラグはそれほど難しくなく、移動した場所で誰とコミュニケーションを取ったのかを意識すればわかりやすいかと思います。操作するポケコンはダルの端末なのでツイポではロボ部メンバーの発言はありませんが、前二作の登場人物のツイポを確認することができます。

評価・感想

お祭り期間中の共通ルートと各登場人物ルートのエピソードは、各キャラクターの現状や悩みをダル目線で掘り下げる内容となっていて、より青春群像劇的要素が強まった感じをうけました。幼馴染的関係からふみだせないでいるアキとカイのもどかしい恋の行方。少し大人びたカイにロボット卒業を宣言するアキ、一皮むけ成長する昴にジュンなどキャラクターの個性を引き立てるエピソードで前半は総じてファンディスク的な印象です。(女性キャラ全員が猫耳メイドやブルマや水着になってしまうなどからも)

ただしこの部分は、電磁波誘導装置が引き起こす妄想の現実化を表現する事がベースにあり単なるファンディスク的内容というわけではないでしょう。ダルの強い妄想力が女性の姿を萌えに変えてしまい、さらにはみんなの妄想の総意がガンつく1をガンヴァレルに変えてしまうという、カオスヘッド設定のフリ部分でもあります。このあたりを理解するにはカオスヘッド・カオスチャイルドをプレイしている必要があるでしょう。

エンディングルートに入ると、シュタインズ・ゲートの色が濃くなります。オカリンがダルにポケコンで世界線の変動兆候を連絡してきたり、比屋定真帆がフラウに協力して対君島ウィルスのプログラミングに協力したりします。(映像や音声での登場ではありませんが)このあたりは人間の脳をまんまAIにしてしまうという技術設定で、シュタゲゼロをプレイしているとより楽しめます。

このように過去作以上に科学アドベンチャーシリーズのコラボレーション色を強く打ち出していることが「ロボティクス・ノーツ DaSH」の特色といえるでしょう。それだけに過去のシリーズ作品を遊んでいるかいないかで楽しみの度合いが大きく変わる作品と言えます。なのでカオスヘッド⇒カオスチャイルド・シュタインズ・ゲート⇒シュタゲゼロ・ロボティクス・ノーツ エリート⇒ロボティクス・ノーツ DaSH の順番に遊ぶのが最適でしょう。過去作全く遊んでいないならせめてアニメだけでもチェックしてから遊ぶことをおすすめします。プレイ時間は32〜3時間でした。