京都アニメーション作品特別上映第8弾は、「聲の形」です。この作品については、今回が初見です。コミックやAmazonPrime・TV放送などでふれる機会はあったのですがなぜかスルーしてきていました。
聴覚に障害を持つ少女が主人公の物語というぼやっとした印象を持っていて、もっとふわっとした作品かと思っていたのですが、かなり真正面からシビアに描いた作品で驚かされました。
障害を持つ人に対するいじめや差別・コミュニケーションのとり方・周りの理解や思いやり・イジメ自殺・不登校などなど結構重たいテーマを描いた作品で、かなりセンシティブな内容を描いています。
大人(親や教師たち)の無理解・障害を持つ人の抱える心の闇・いじめる側の心情や後悔・コミュニケーションの齟齬からの行き違い・相手を理解しようとする努力・ちょっとした思いやり・自分の弱さを克服する力・・・ばらばらになった最悪の関係から相手を理解し自分が変わろうとすることで少しずつ新たな関係を築いていける。そんな物語を120分に凝縮しながらも丁寧に描ききった作品です。
豪華声優陣を揃えアニメ作品としてもかなり力の入った作品であることが伺えます。ファンタジーや異世界など非現実な物語が多いアニメで、かなりリアルでほんとにどこかにありそうな物語は、ある意味異色な作品であると言え観終わったあといろいろと考えさせられる内容ではありますが、最後は希望の持てる終わり方で、一アニメ作品として愉しめばいいと思いますし、個人的にも今回この作品にふれる事ができてよかったと感じています。
公式HPで、「聲の形」を制作する京都アニメーションの現場の様子が映像で残されています。アニメ制作に向きあう京都アニメーションスタッフや声優さんたちの姿にふれることができます。
|